話題のニュースについて
2025年4月のプレジデントオンラインにこんなニュースが掲載され話題になりました。
自社株を買ったら「約8億円の資産」に化けた…「最高年収4110万円」だけではない、伊藤忠「異次元の賃上げ」の全容
PRESIDENT Online 2025/04/08少し前のこと、繊維部門にいた女性が「定年になりました」とあいさつに来た。その女性は若い頃からコツコツと自分の金で買った伊藤忠の株を10万株持っていて、それだけで8億円近くになりましたと言ってきた。配当が年に2000万円もある、とほんとに喜んでいた。
「岡藤さん、一生、幸せに生活していくことができます。ありがとうございました」
そう言って退職していきました。経営者にとってこれほど嬉しいことはない。こういう実例があるのだから、現金だけでなく株も渡すと決めました。株価は経営者にとっては成績表や。経営して株価を上げていこうというモチベーションにもなる。社員に株を持たせて、それで株価が下落したら、経営者失格だ。つまり、株を渡すには経営者にも覚悟がいる。(略)
この記事では伊藤忠商事の還元方針について経営者の考えをインタビュー形式で語っているものですが、その中のエピソードが強烈で各ネット媒体に転載された事から話題になりました。
伊藤忠商事株を35年間積み立て投資していたらどうなったか
自社株を10万株買うとは恐れ入ります。仮に1990年から2024年までの35年間、伊藤忠商事の株を「年200万円」積み立てたらどうなるかシミュレーションしてみました。(各年の年末株価で一括購入したとして試算。株式分割は考慮せず。)

総投資金額は7,000万円で累計株数は10万6千株オーバー、年間の配当金は2,125万円(税引き前)となりました。2024年末時点の株価で試算すると総資産は約8億円になります。

すごく夢のある話ね
一般的に個別株(特に自社株)への集中投資は大変リスキーな投資手法です。しかしながら、仮に7千万円を銀行預金に回していたら資産はほぼ増加していなかった訳ですし、資本主義社会では投資をしなければ夢すら見られないというのも現実です。
記事に登場した従業員がどのくらいのペースで積み立てたかは不明ですが、2016年には10万株に到達していますので投資額はもっと少ない可能性があります。特筆すべきは増配率でしょうか。2010年3月期には15円だった1株あたりの配当金が2025年3月期には200円にまで増加しています。
・一般的に自社株への集中投資はリスクが高い(倒産したら資産だけでなく自らの職も失う)
・とは言え株を買わなければ資産は増加しないので、インデックス投資など幅広い銘柄への分散投資はすべき

やはり長期しか勝たん
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