こんにちは、最近は日本株が全体的に高値圏にある一方、内需型食品系銘柄はまだ出遅れ感があるものもあります。
今回は製油事業を持つ3社を、「事業ポートフォリオ」「市況耐性」「業界再編」という視点で整理してみました。
J-オイルミルズ(2613):2022年の業績悪化が転機に
J-オイルミルズは、2022年に
- 原材料価格の急騰
- 為替の急変
- 市況悪化
が重なり、業績が大きく悪化しました。
このとき浮き彫りになったのが、油脂依存度が90%以上という事業構造の脆さです。
その後、同社は
- 収益性の低い領域の見直し
- 高付加価値商品の強化
- コスト構造の改善
など、事業ポートフォリオの再構築に動いています。
ただし、構造改革は一朝一夕で成果が出るものではなく、現時点では「道半ば」という印象は否めません。

一応、高付加価値製品の売り上げは伸びているようです
日清オイリオグループ(2602):規模と分散で構える王者
日清オイリオは売上高で3社最大、製油業界の盟主的存在です。
油脂事業が主力であることは間違いありませんが、
- 油脂:約80%
- 加工食品:約20%
と、J-オイルミルズほど一本足ではありません。
加工食品部門があることで、
- 市況悪化時のクッション
- 利益の振れ幅の抑制
が一定程度効いています。
また、規模の大きさゆえに
- 調達力
- 価格転嫁力
でも優位性があり、市況影響を受けつつも耐性の強い企業だと言えます。
また、日清オイリオとJ-オイルミルズは岡山で搾油工場を共同運営しています。
これは単なる協業ではなく、
- 人口減少による内需縮小
- 日本企業の購買力の相対的低下
- 設備投資負担の重さ
といった、日本の製油業界が直面する現実的な対応と思われます。
内需が拡大しにくい日本において、各社が単独で設備をフルに持つ時代は終わりつつあり、
「競争しつつ、作るところは一緒にやる」
という合理化が進んでいる象徴的な事例です。


他業種でも参考になりそうです
昭和産業(2004):業界再編の中でも異なる立ち位置
一方で昭和産業は、穀物由来の事業
- 製粉
- 製油
- 糖化製品
をバランスよく持つため、製油業界再編の影響を相対的に受けにくい立場にあります。
内食需要を軸に安定したキャッシュフローを生み、製油はあくまで収益の柱の一つ。
この構造が、
- 市況悪化時の耐性
- 業界環境変化への柔軟さ
につながっています。
あらためて見ると、昭和産業の事業ポートフォリオの完成度はかなり高いと言えそうです。

大儲けはしないけど、赤字になりにくい体質
まとめ:3社は「同じ製油」でも見え方が違う
- 昭和産業:内需×分散で安定感が際立つ
- 日清オイリオ:規模と分散で市況に耐える王道
- J-オイルミルズ:改革途上だが出遅れ余地あり
製油という同じカテゴリーに見えても、
事業構造・リスク耐性・立ち位置はまったく異なる3社です。
内需縮小が見込まれる日本市場では、
今後さらに
- 設備の共同化
- 事業の取捨選択
が進んでいく可能性が高く、その流れをどう乗り切るかが株価にも反映されていきそうです。
| J-オイルミルズ (2613) | 日清オイリオグループ (2602) | 昭和産業 (2004) | |
| 株価 (2026年1月20日) | 2,076円 | 5,650円 | 3,190円 |
| 配当利回り | 3.37% | 3.19% | 3.13% |
| 優待利回り | 0.72%* | 0.27% | 0.47%* |
| 総合利回り | 4.09% | 3.45% | 3.61% |
優待品は各社「自社製品詰め合わせ」となっています。
個人的にはJ-オイルミルズの事業構造改革が進んでいけば化ける可能性があると思っています。

安定感なら昭和産業、値上がりも狙うならJ-オイルかな
お読みいただきありがとうございました

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