まさか、あの伊藤園まで……。
株主優待好きとしては、なかなか衝撃的なニュースが飛び込んできました。
伊藤園(2593)が、株主優待制度を廃止することを発表しました。


しかも、ちょっと気になるのがその廃止タイミング。
なんと、2026年4月30日を基準日とする株主優待を最後に廃止です。
つまり、2027年4月の優待はありません。

泣きの一回は無しですか…
優待の内容
伊藤園の株主優待といえば、100株以上で1,500円相当、1,000株以上で3,000円相当の自社製品詰め合わせ。
「お~いお茶」など、伊藤園らしい商品が届く、いかにも株主優待らしい優待でした。
そんな大人気優待が…終了です。
えっ、最後にもう1回ないの?
ショックだったのがここです。
企業が株主優待を廃止するときって、
「○年○月権利分を最後に廃止します」
という形で、最後にもう一回優待を出すケースが多かったりします。
ところが伊藤園の場合は、「2026年4月権利分が最後」とのことです。
伊藤園は今回の廃止理由について、株主への「公平な利益還元」のあり方を検討した結果、今後は配当などによる利益還元の充実と、中長期的な企業価値向上に経営資源を一層集中することが適切と判断したとしています。
要するに、
「モノで配るより、お金で返します」
という方向転換ですね。
JTやオリックスと同じ展開になるのか?
今回の発表を見て思い出したのが、JTとオリックスです。
JTは2022年12月権利分を最後に株主優待を廃止。
オリックスも2024年3月権利分を最後に株主優待を廃止しています。
どちらも廃止理由として、株主への公平な利益還元を挙げ、配当などに還元を集約する方針を示していました。
そして、実際にこの2社については、
「優待廃止=株主還元が悪化」
という話にはなりませんでした。
たとえばオリックスは、優待廃止時点で2024年3月期の1株98.6円だった配当が2026年3月期には156.1円まで増加。配当性向も33%から39%程度へ上昇していました。
JTも優待廃止後、配当を中心とした株主還元を続けており、増配もしながら現在は配当性向75%を目安としています。
どちらの銘柄も、優待廃止発表直後こそ株価が下落したものの、その後は配当利回りの向上などを背景に買いが入り、発表後の底値から大きく上昇しています。
となると伊藤園も、
「優待廃止→一時的に株価下落→配当増額→株価回復」
というJT・オリックス型の道をたどるのでしょうか?
伊藤園は「大幅増配」を期待しにくい?
伊藤園も、もちろん増配方針を打ち出しています。
2026年4月期の普通株式の年間配当は48円。
そして2027年4月期は52円を予想しています。
ただし、ここで気になるのが配当性向。
2026年4月期は、当期純利益が大きく減少したこともあり、実績配当性向はなんと178.6%。
さすがにこれは特殊要因もありますが、
「優待を廃止したから、その分をドーンと増配!」
という展開を期待するのは、ちょっと難しそうです。
そして気になる「お茶不足」
今回の優待廃止について、伊藤園が直接「お茶不足が理由です」と説明しているわけではありません。
ただ、事業環境を見ると、気になる材料があります。
伊藤園は2025年12月に、2026年3月から緑茶飲料などの価格改定を発表。
その理由として、茶原料の供給不足による高値推移に加え、物流費や人件費などのコスト上昇を挙げています。
緑茶飲料は71品が対象となり、希望小売価格の改定率は5~25%。緑茶リーフ製品では10~33.3%の改定となりました。
さらに伊藤園自身も、事業リスクとして、
- 茶園面積の減少
- 就農人口の減少
- 飲料用茶葉の需要増加
- 緑茶原料の価格高騰
などを挙げています。
しかも伊藤園の飲料販売数量では、茶系飲料が71%を占めるほど。
つまり、伊藤園にとって「お茶」は単なる一商品ではなく、会社のど真ん中です。
さらに2026年5月には、世界的な抹茶需要の拡大を背景に、日本茶を取り巻く需給構造が大きく変化していることについて、伊藤園自身が発信しています。
海外では抹茶需要が拡大する一方、国内では急須で飲むリーフ茶の需要が減少するなど、消費スタイルも変化しているとのこと。

う~~ん、心配かも
まとめ
- 伊藤園(2593)の株主優待は、2026年4月権利分を最後に廃止
- 今後は配当などによる株主還元へシフト
- 大幅な増配は期待薄か
伊藤園もJTやオリックスと同じように、優待廃止後に配当を軸とした還元へ移行する可能性はあります。ただし伊藤園の場合、配当性向がすでにかなり高いことを考えると、「優待を廃止したら、その分を全部増配!」というほど単純ではなさそうです。
今後の方針と業績を見極めていかないといけません。
お読みいただきありがとうございました

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